最近ではサラリーマンやOLの世界では、副業(複業)を解禁や推奨する声が拡がりをみせています。
一昔前までは、副業(複業)は何となく隠れてやるイメージがありましたが、今は、堂々と副業(複業)するひとが増え、「副業(複業)OKですよ」と宣言する企業も増えてきました。
医療・福祉業界もその流れは近い将来きっとくることでしょう。
そんな時代に備えて、看護師に副業(複業)をおすすめする3つの理由をお届けします。
看護師が副業(複業)をする理由
今現在、副業(複業)する看護師はどんな理由があって副業(複業)をしているのでしょうか?
主に次の3つの理由に分類されました。
収入アップのため
やはり一番多かった理由が、収入アップです。
世間的には給与水準が高いと言われてる看護師ですが、
「もっともっとお金が欲しい。」
「稼げるうち(年齢)に稼いでおきたい」
「子供や家庭のために世帯年収を上げたい」
といった理由が多かったです。
日勤常勤や非常勤との掛け持ち
こちらも収入アップとほぼ同じ理由なのですが、背景が異なるため別けてみました。
育児や介護を理由に夜勤や休日勤務という常勤でバリバリ働く看護師としての働き方ができず、仕方なく日勤常勤や非常勤(パート)に働き方を変えた看護師が、減った給料分の穴埋めをするために副業(複業)をするという理由です。
そのため、副業(複業)先としては、看護師ではなく、飲食業など看護師以外のお仕事をしている方がほとんどです。
スキルアップ・将来独立のため
まだまだ少数派ですが、スキルアップや将来独立起業することを目指して、看護師として働く傍ら、副業(複業)するというパターンです。
看護師業務は意外と閉鎖的で、ITにも遅れているため、副業(複業)を通じてスキルアップを図る看護師や看護師になるという一つの夢を叶えた方たちが新たな夢に向かって副業(複業)を始めています。
副業(複業)をする3つのメリット
それでは、看護師が副業(複業)をするとどのようなメリットがあるのでしょうか?
看護師の良さを再認識できる
ひとつめのメリットは、医療現場や介護現場以外の職場を知ることで、看護師の良さを再認識することができることです。
看護師のほとんどは、学生時代も勉強や実習が大変でアルバイトもろくにすることができず、看護師以外の仕事をしたことがない人ばかりです。
そのため、副業(複業)によって、自分たちの仕事のことを客観的みることで、看護師という職業を再評価することができるのです。
看護職のみの勤務だと耐えられなかったことも、他の仕事とバランスを取ったら、看護自体も楽しくなったという人も多くいます。
看護師業務では得られないスキルが身に付く
ふたつ目は、看護師業務だけでは身につかなかったであろうスキルが身に付くことです。
パソコンなどのITスキルは当然ながら、仕事内容によっては、営業スキルやコミュニケーションスキルなんかも身につきます。
スキルが身に付くだけでなく、病院以外での経験を積み重ねることでひととしての幅も拡がっていくことも実感できます。
収入が増える
最後3つ目のメリットは何と言っても、収入が増えることです。
どんな副業をしているか
看護師の副業(複業)といっても様々な仕事があるようです。
看護師資格を活かしたものから全く関係ないものまで多岐にわたっています。
単発・短時間仕事
看護師の資格をそのまま活かせるコンサートやスポーツなどのイベントバイトや健康診断サポート、旅行の付き添い、治験バイトなど超単発仕事は人気があります。
その他にもデイサービスなどの看護師を歓迎してくれる介護福祉施設での短時間仕事も人気があるようです。
飲食業
飲食業は週2日程度から短時間でも勤務可能なため気軽に副業(複業)できる仕事として人気です。
最近は、カフェなどおしゃれな飲食店も増えているため、看護の現場とはまったく違う空間で働くことでリフレッシュ効果もあるそうです。
働く場所としては、通勤動線や自宅近辺でみつけるもののやはり勤務先近辺は避けて探しているようです。
事務職
看護師業務とは真逆とも言える事務職も人気があるようです。
PCスキルを身に付けたいとい理由や普通の会社を覗いてみたいという好奇心から選んでいるようです。
在宅ワーク
インターネットを使ったお仕事で、記事ライティング・口コミサイト投稿・アンケート回答などのちょっとしたお手伝いから自らブログを書いて広告収入をえるなど最近はこういった無理なく気軽に自宅ではじめられる副業(複業)も増えています。
FXや投資
看護師の場合、比較的に金銭的な余裕がありながら時間の余裕がないため、FXや投資を複業とする方もいます。
副業・複業をする上での注意点
看護師が副業・複業をする上で次のような注意点があるので気をつけましょう。
副業・複業をする前に就業規則を必ず確認
副業・複業をする前に必ず就業先の「就業規則」を確認しましょう。
基本的には、就業規則内に「副業禁止」の文言があれば副業は禁止で、「副業禁止」の文言がなければ、副業をしても問題ありません。
副業を禁止する理由としては、副業による疲労や寝不足による本業への悪影響や情報漏洩のリスクが主なものとなります。
就業規則内に「副業禁止」の文言があるのに、副業をしてしまい何かのきっかけで職場にバレてしまったら、何かしらの罰則は覚悟してください。
軽い場合は「厳重注意」程度となりますが、重い処分の場合は「減給」「停職」、さらに重くなると「懲戒解雇」がまっています。
バレなければいいということでもありませんし、副業OKだからといって、本業をおろそかにしていいわけでもありません。
副業をしたい理由やしなければならない理由がしっかりとあるのであれば、就業規則に関係なく一度上長に相談することをおすすめします。
それをきっかけに特別に対応してもらえたり、就業規則の見直しとなることもありますから。
国公立の病院で働いている場合は副業・複業禁止
国公立の病院で働いている場合は、看護師は公務員扱いのため副業・複業は禁止です。
公務員は職務の公正や中立性を求められる職業ということもあり以下のように法律で副業が禁止されています。そのため副業していた場合は法律違反になり「懲戒処分」が下されます。
国家公務員/地方公務員の場合・・・国家公務員法第103条、地方公務員法第38条
特定地方独立行政法人の場合・・・地方独立行政法人法第53条
副業は絶対にやめましょう。
いかがでしたでしょうか?
一度始めた副業も、「意外と割りに合わなかった」「体力的にきつかった」「確定申告など面倒な作業が増えた」「看護師以外の仕事に向いてなかった」といった理由で副業(複業)を辞めたという看護師もいます。
それでも行動してみて得たこともあったと思いますので、素敵なチャレンジだと思います。
看護師という資格を活かしながら、自分なりの働き方・生き方をみつけてみてください。
また、看護師不足ではありますが、看護師として週5日働くことがすべてではないと思います。
複業を推奨し、多様性のある働き方を作っていく中で、看護師として働くことの魅力や社会的意義などを再認識してもらうことが今は重要ではないかと思います。