非常勤・パート看護師が介護施設で働く3つのメリット

看護師の活躍の場は、病院やクリニックだけではありません。

超高齢社会や待機児童問題のある日本では、訪問看護や介護施設、保育園などで活躍する看護師もたくさんいますし、ワークライフバランスがとりやすいなどの理由でそちら側(保育園の求人は少ないですが)に転職する看護師が増えています。

が、まだまだその数は不足しているのが現状で、常勤だけでなく非常勤・パートで働く看護師が増えていくことも今後期待されています。

ところが、医療現場で働いてきた看護師にとって、他の職場での看護師の仕事内容や働き方は想像し辛いことでしょう。

この記事では、介護業界での看護師の働き方について、その種類や仕事内容を説明します。

介護施設とは

看護師が務める主な介護施設としては、「介護老人保健施設(老健)」「特別養護老人ホーム(特養)」「有料老人ホーム」の3つがあります。

それぞれの介護施設における看護師の仕事内容をご紹介します。

介護老人保健施設(老健) ・・・ 病院での治療を終え、在宅復帰するためのリハビリを目的としているため病院よりは医療知識や技術が求められせん。
医師の常勤が義務づけられていて、配置される看護師の人数も比較的多いこともありブランクのある看護師にとってはチャレンジしやすい職場です。

特別養護老人ホーム(特養) ・・・ オンコールはあるものの基本的には夜勤がないため、ライフワークバランス(育児家事と仕事との両立)がしやすいです。
医師が常駐していないため、緊急時の判断は看護師に委ねられるなどある程度看護師としての勤務経験は求められます。
要介護度が重度(要介護度4-5)の利用者が優先されるため、「ひとりひとりとじっくり向き合った看護を」という考えの看護師にはおすすめの職場です。

有料老人ホーム ・・・ 施設(や経営母体)によって看護師の役割や仕事内容、給与や福利厚生にかなりの差があります。
医療処置が少ないこともあり、医師が常駐していない上に看護師の数も少ない職場です。ここでは、ケアスタッフと同じくらい介護業務(オムツ交換、食事介助、シーツ交換、体位交換、入浴介助など)を行うことも求められます。

介護施設比較まとめ

 介護老人保健施設(老健)特別養護老人ホーム(特養)有料老人ホーム
目的・在宅復帰のためのリハビリ・介護サービス・介護サービス
・快適な生活のためのサービス
看護師の仕事内容医療処置が中心健康管理が中心健康管理
ホスピタリティの提供
夜勤の有無ありなし
※ただし、オンコールあり
なし
※ただし、施設による
看護師の配置基準利用者100名に対し9名以上利用者100名に対し3名以上利用者30名に対して1名以上
医師の配置基準常駐1名以上指定なし指定なし

介護施設における看護師の役割

介護施設における看護師の主な役割は、利用者の「健康管理」となります。

日常生活を見守り、何かいつもと違うと感じた時に医療機関と協力して適切な処置を行います。

病院とは異なり、特別な治療や高度な医療を行うことは少なく、介護施設で行う医療行為は以下となります。

  • バイタル測定
  • 検査データ処理
  • 点滴の管理
  • 経管栄養
  • 血糖管理
  • 排便コントロールとして浣腸や摘便
  • 吸引
  • 内服薬の管理と投与
  • 褥瘡の処置
  • 身体への薬剤貼付や軟膏塗布の処置

生活全般における介助(トイレ、食事、入浴など)は基本的には介護スタッフの仕事ですが、状況によっては看護師も介護に積極的に携わる場合もあります。

介護施設で働く3つのメリット

介護施設で働く看護師にとって、病院勤務の看護師と比べると次のようなメリットがあります。

1)ワークライフバランスの取れた生活を送れる

病院で働いてきた看護師からすると想像できないかもしれませんが、「夜勤がない※老健を除く」「残業(時間外勤務)が少ない」「(病院のように)忙しくない」です。

そのためワークライフバランス(育児・家事と仕事との両立)の取れた生活を送ることができるのがメリットです。

夜勤がなくオンコール対応のみで深夜にかけつけることが月に数回程度ありますが、急患や急病など突発的なことが少ないため残業も少なく基本的には定時に帰宅できます。

また、看護師が意外と多く働いていることもあり子供の風邪などで急な休みも取りやすいですし、仲間内でシフト交代もできるので旅行や学校行事など未来の計画が立てやすいです。

そのため、子育て中や両親の介護中、体力面・体調面に不安がある看護師にとっては働きやすい環境です。

2)利用者と向き合った本当の看護ができる

利用者と長期的に関わることができるので、入居者にじっくりと向き合った本当の看護ができます。

介護施設では、病院のように慌ただしく大量の業務に追われたり、平均在所日数が長く利用者が激しく入れ替わることがありません。

そのため、ゆったりした日常の中で一人ひとりの利用者とじっくりコミュニケーションをしながら関わることが出来ます。

また、そのことがやりがいにもつながります。

3)看護技術が向上し、介護のスキルも身につく

介護施設では、認知症や寝たきりの利用者の看護があり、病院ではなかなか身につけることができない高齢者看護のスキルを磨くことができます。

また、介護スタッフと協力してケアにあたることで、介護の知識や技術も得られ、仕事の幅もぐんっと広がります。

超高齢社会の日本ですので、将来、病院の看護師として仕事をする場合も、介護のスキルは長く働き続ける上で大きな武器となるでしょう。

介護施設で働くデメリット

メリットだけでは不公平なので、病院勤務の看護師と比べた場合にデメリットについてもお伝えします。

1)お給料が下がる

決してお給料が安いことはありませんが、夜勤のあった病院勤務時代に比べると手当などが減る分どうしてもお給料は下がってしまいます。

ただし、研修や委員会活動などの時間が減りプライベートの時間が増えたことを考慮すると気にならない看護師もいます。

また、同じ施設の介護士は月収10万円台の場合もありますので、なんだかんだ言っても看護師は優遇されています。

2)ヘルパーとの人間関係が難しい

看護師とヘルパー(介護士)が衝突している介護施設が結構あります。

これは、看護師と介護師の仕事内容がはっきりと線引きができていれば良いのですが重なる部分も多く、看護師から見た介護士の仕事がずさんで思わず口を出してしまったり、逆に介護士にとって看護業務のみに専念する看護師は、忙しいのに働かないように見えたりと、お互いに不満を募らせていることが原因の場合がほとんどです。

このような施設では、看護師に否定的だったり、ことあるごとに反発されたり、影口を言われたり、無視されたりなど、とにかく空気が悪いです。

看護師だけの環境でも人間関係は色々とあったと思うので、決して介護施設だけの特別な問題ではないはずですが。

3)責任の重さとプレッシャーがある

介護施設(老健を除く)では、基本的に医師が常駐していないこともあり、看護師が判断を下さないといけない場面がそれなりにあります。

利用者が急変したりケガをしたとき、応急処置をしたり、そのまま医師を待つか救急車を呼ぶかなど、対処の方法を判断するのは看護師です。

このときには看護師に全責任がのしかかってくるため、そのプレッシャーに苦しむ看護師も少なくはありません。

まとめ

介護施設で働く看護師のメリットとデメリットはいかがでしたでしょうか。

ある施設では、常勤・非常勤比率が50%を超えるなど常勤だけでなく非常勤の看護師も大活躍しています。

7:1基準が緩和され、以前に比べると病院側の看護師採用が落ち着いていますので、今後は、介護施設や訪問看護への転職も増えてくることでしょう。

しばらくは少子高齢化が続く日本において、ワークライブバランスを意識しながら介護施設で長く働く、そのためのスキルを今からつけていくのも決して悪くはないと思います。

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